本屋大賞は「羊と鋼の森」

全国の書店員が「一番売りたい本」を選ぶ2016年の「本屋大賞」が12日発表され、宮下奈都さんの「羊と鋼の森」が大賞に輝いたそうだ。
同日、東京都内で行われた授賞式に出席した宮下さんは「文藝春秋の方にも『歴代の受賞者を見ても宮下さんの知名度の低さは抜群』って言われて、そういう意味でも誇りに思いますし、私の勲章だって思います。奇跡みたいで私は一生忘れないと思う」と喜びを語ったそうだ。また宮下さんは本屋大賞について「狙って取れるものではないし、私にとってはすごく難しい。一生、縁のない、一生に一度、取れたら夢のような賞。書店員の方たちの純粋な気持ちで成り立っている賞で、こっちから狙っていく賞ではないですし、ここにいることが信じられないです」とも語っていたという。
宮下さんは1967年、福井県生まれ。上智大文学部哲学科卒業。2004年に「静かな雨」が文藝界新人賞佳作に入選。10年に「よろこびの歌」が第26回坪田譲治文学賞の候補となり、12年には「誰かが足りない」が第9回本屋大賞で7位となった。
「羊と鋼の森」は、ピアノの調律に魅せられた青年が、調律師、人として成長する姿を描いた小説で、第154回直木賞候補にもなったそうだ。
本屋大賞は「売り場からベストセラーを作る」をコンセプトに創設され、今回が13回目だという。今回は14年12月1日~15年11月30日に刊行された日本の小説が対象で、ノミネート作は新刊書の書店で働く店員の一次投票で決定する。今回は又吉直樹さんの「火花」などもノミネート作品にあったそうだ。
「書店員が薦める本」の中で最も票が集まる作品を決める賞だけあって、注目もかなり集まっていただろう。ぜひ読んでみたい作品だ。